水素吸蔵合金が車開発で用いられている理由

水素吸蔵合金とは、合金に水素を吸着させて貯蔵することです。これが次世代の車の開発にも使われています。水素自動車や燃料電池自動車の燃料タンクに使うことができるからです。また現在のハイブリッドカーに使われているニッケル水素充電池にも、この合金が使用されている場合があります。ニッケル水素充電池は、正極が水酸化ニッケルなどのニッケル酸化化合物で、負極が水素や水素化合物からなりたっていますが、負極の水素源として水素ガスを使う方法と、水素を吸着した合金を使う方法があります。

この合金の原理は、金属原子を比べると非常に小さな水素原子を金属原子の隙間に侵入させたり、合金中の元素と結合させることで水素を取り込んでいます。水素原子を金属原子の隙間に侵入させるには、結晶の構造中に水素の入れる空隙があること、入り込んだ水素原子がその場所で安定して存在できること、そして水素原子を取り出せることが必要です。また合金中の元素を水素と化合させる方法であれば、水素が必要なときにその結合を切るための触媒や、それが可能な結晶構造が必要になります。

また車の燃料とするためには、合金自体を軽量化させる必要があります。燃料を充填するスペースが大きすぎると実用化できないからです。

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